スリップ


スリップをかけ、模様をはがしたばかり これからクリーニング


スリップ、と言われても陶器づくりになじみのない方たちにはなんのことやらだと思いますが、
液状というかペースト状の粘土で、つくったうつわを装飾する役割のもの。
日本では化粧土と呼ばれているものです。
わたしの作品の場合、大雑把にいうと、素焼きの前にうつわにスリップをかけ、
模様をはがす、という手順で制作しています(参考記事)。
スリップの方法は、流しかけ、ハケぬり、スプレーを、作品の形状やサイズ、使うスリップなどで
こまかく使いわけています。
ずっとスプレーだったけどふとハケぬりしてみて良かったら変えてみたり、、、
ということもよくあるのでいろいろ試行錯誤を繰り返しています。



スリップのほか、釉薬の材料をミックスしたグレーズスリップも使用しています。
土の伸縮率などもろもろの条件により、スリップとうつわの相性があるので、
いくつものテストをくりかえし、問題がなかったものだけを使用しています。



先日、スリップのコツは、というご質問をいただきました。コツ、と言えるかどうかはわかりませんが、
なによりも、落ち着いて丁寧に慎重にやることが一番なのではと思います。
家族が聞いたら、いったいどの口が言ってるんだ、と間違いなくツッコまれるであろう
雑な生活を日々送ってきているわたくしでございますが、
大量の失敗を繰り返してトラウマが重なってきたことで、
スリップに関しては多少は慎重にやっているのではと思います。
うつわの乾燥具合、スリップのかたさ(濃度)、気候(湿度)などはもちろんのこと、
必要ならば、スリップはちゃんと漉す、
ジグが必要なら使う(必要なジグは手に入れるかちょうどいいのがなければつくる)などなど、
環境や条件をととのえる。
あと、基本中の基本ですが、
メガネ(や老眼鏡)が必要なのにしてないけどまぁやっちゃおうというのもダメだし、
トイレに行きたいような落ち着かない状態でまぁいいかとスタートしてしまう、、、
こういうことも大きく影響すると思います。



もし失敗したとしたら、何が原因なのかを探って必要ならデータをとって
できるだけ同じ失敗はくりかえさない。
スリップがけまでの仕事量と時間がムダになるくやしさを考えると、
めんどうだなどとは言っていられません。
どの工程も魔法のようなTipはないように思います。
スリップのかたさをチェックするのにボーメを使ったり、
失敗をふせぐためにジグを使ったり、、、という、作業をよりスムーズに行う工夫は
いろいろあると思いますが。



スリップのクセを理解するまでの失敗は仕方ないと思います。
そのスリップなり、うつわに使用しているクレイなりがどのような性質のものなのかを
理解するための時間が失敗の時間かなと思います。
スリップがけにちょうど良いうつわのかたさも、
結局のところは自分が何度もやってみてつかむしかないもの、なのかも。



、、、なんて長々といろいろ書いてしまいましたが、
あくまでも一個人の思うこととして読んでいただけましたらと思います。

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2件のコメント

  1. こんにちは。

    とても参考になります。有難うございます!!

    スプレーはどんな感じのモノですか?

    日本は、コンプレッサーという大きな電動の霧吹きみたな感じなのですが、
    勢いが良すぎて…失敗する事が多いです(泣)

    小物は流し掛けで良いのですが、大物は無理なので、刷毛が多いです。
    失敗するリスクが少ないので・・・
    1. Kaoruさん、
      コンプレッサーはわたしも使いますが、
      多くのコンプレッサーには
      スプレー圧を調節する機能がついているのではないかなと思います。

      おたがいがんばりましょう!

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